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クリニックブログ

  • 2025年11月18日

【2025年11月最新版】東京都のインフルエンザ流行状況と「今年流行している株」の特徴

2025年11月現在、東京都ではインフルエンザがすでに警報レベルの流行となっています。
この記事では、

  • 東京都の流行状況
  • 今年、実際に流行しているインフルエンザの株(ウイルスのタイプ)
  • 潜伏期間・症状・感染力
  • どのくらい休めばいいか(自宅療養・隔離期間の目安)

を、できるだけわかりやすくまとめます。


1.東京都のインフルエンザ流行状況(2025年11月18日時点)

  • 東京都の定点医療機関(小児科・内科)からの報告では、
    2025年11月3日〜11月9日(第45週)に定点あたり29.03人と急増し、都の「警報基準」を超えています。東京都交通局
  • 9月以降、学校や福祉施設などから報告されたインフルエンザ様疾患の集団発生は、11月9日までに1,600件超と、例年よりかなり多くなっています。
  • 小児〜学齢期(特に10〜14歳)での報告が多く、学校を中心に流行が広がっています。

ポイント:
「まだ11月なのに、すでに真冬レベルの流行」が起きている、というのが今年の東京都の特徴です。


2.今年の「流行株」はどんなウイルス?(東京都・日本全体)

ここでいう「流行株」とは、実際に患者さんから検出されているウイルスのタイプ(型・亜型・系統)のことです。
最新の国立感染症研究所(NIID)のデータと東京都の情報をまとめると、2025/26シーズン序盤(第40〜44週頃)の日本全体・東京都の流行株の構成は以下のようになっています。

2-1 日本全体のウイルス検出状況(直近5週間)

国立感染症研究所の「インフルエンザ疫学情報(第44週)」によると、
2025年第40〜44週(直近5週間)に国内で検出されたインフルエンザウイルスの割合は:感染症情報提供サイト

  • A型 H3亜型(A/H3):約76%
  • A型 H1N1pdm09(A/H1pdm09):約19%
  • B型(主にビクトリア系統):約4%

→ 今季の主役は「A型H3亜型」で、それに「A(H1N1)pdm09」が続き、B型はまだ少数という構図です。

2-2 東京都における流行株

東京都健康安全研究センターが発行している「東京都インフルエンザ情報(第44週号)」では、2025年9月1日〜11月5日に都内で検出されたウイルスについて、以下のようにまとめています。東京都感染症情報センター

  • 都内で検出されたウイルスは、
    • A型H3亜型
    • A(H1N1)pdm09
    • B型(ビクトリア系統・一部で山形系統も検出報告)
  • その中でも、A型H3亜型の検出が優位であることが示されています。東京都感染症情報センター

3.昨シーズン(2024/25)との違いは?

日本感染症学会の2024/25シーズン総括によると:感染症専門医会

  • 2024/25シーズンの主流株:
    • 多くが A(H1N1)pdm09
    • 春先以降にB型も増加
  • さらにその前の 2023/24シーズン では、
    • A(H3N2)とA(H1N1)pdm09がほぼ同程度に流行し、
    • 後半にB型が続く「全部乗せ」のような状況でした。

それと比べると、2025/26シーズン序盤(今シーズン)は「H3亜型が主役に戻っている」、というのが大きな違いです。

3-1 H3亜型が多いときの臨床的な印象(一般的な傾向)

一般論として、

  • A(H3N2)
    • 高齢者での肺炎・重症化に注意が必要とされる
    • 発熱・全身倦怠感が強く、「寝込む」タイプが多い
  • A(H1N1)pdm09
    • 比較的若い世代でも流行しやすい
    • 咳が長引きやすい印象

今季は「H3が優位」「H1pdm09も一定数」という構成なので、
子ども〜若年層の患者数が多い一方で、高齢者の重症化にも気をつけたいシーズンといえます。


4.インフルエンザの潜伏期間と感染力

4-1 潜伏期間(感染してから症状が出るまで)

  • 一般的な季節性インフルエンザの潜伏期間は
    1〜4日(平均約2日) とされています。感染症専門医会
  • 感染すると、
    • 「昨日までは元気だったのに、急に高熱・関節痛で動けなくなる」
      という発症の仕方が典型的です。

4-2 感染力の強い時期

  • インフルエンザウイルスは、
    発症(熱が出る)1日前くらいから、発症後5日程度まで体外に排出されるとされています。厚生労働省
  • 特に感染力が強いのは
    • 発熱を中心とした発症直後2〜3日間 です。

→ 「熱が出る前からうつす可能性がある」「解熱してすぐは、まだかなりうつしやすい」
 という点が、インフルエンザが広がりやすい理由です。


5.インフルエンザの主な症状(今年の流行株でも共通)

今年流行している A型H3亜型・A(H1N1)pdm09・B型 でも、基本的な症状は共通です。

5-1 典型的な症状

  • 38〜40℃の急な高熱
  • 強い 全身倦怠感・関節痛・筋肉痛・頭痛
  • 咳・のどの痛み・鼻水
  • 食欲低下
  • 子どもでは、嘔吐・下痢などの消化器症状を伴うこともあります。感染症専門医会

5-2 風邪との違い

  • 風邪:
    • 「のどの痛み・鼻水」からじわじわ始まり、熱もそれほど高くないことが多い
  • インフルエンザ:
    • 「急に高熱」「体の節々が痛い」「だるくて動けない」など、全身症状が強い

「急な高熱+強いだるさ」があれば、流行期にはインフルエンザを強く疑います。


6.どのくらい休めばいい?自宅療養・隔離期間の目安

6-1 一般的な「うつしやすい期間」で考える

  • 発症前日〜発症後5日程度が、他人にうつしやすい時期です。厚生労働省
  • 感染力は、発症後2〜3日目がピークで、その後徐々に下がります。

6-2 自宅療養の実務的な目安(成人)

厳密な「法律上の隔離義務」はありませんが、感染性・臨床経過を踏まえた現実的な目安としては:

  • 発症日を0日目と数えて、5日目までは外出を控える
  • かつ、
    • 解熱後2日程度は様子をみてから登校・出勤を再開

例:

  • 11月10日の朝に急な発熱(=発症日) → 11月10日を0日目
  • 解熱したのが11月13日(3日目)の場合
    • 外出再開の目安は、早くても11月15日(5日目)以降

★小児はウイルス排出期間が長く、発症後10日ほど続く場合もあるため、解熱後もしばらくマスク・手洗いなどの対策を続けることが推奨されます。


7.ご家庭でできる対策と、受診の目安

7-1 日常でできる予防

  • 人混み・通勤電車などではマスクの活用
  • 帰宅時のこまめな手洗い・手指消毒
  • 室内の換気
  • 適度な湿度(50〜60%)の維持
  • 睡眠・栄養・体調管理

7-2 早めの受診をおすすめしたい方

次のような方は、症状が出たら早めの受診をおすすめします。

  • 65歳以上の方
  • 喘息・COPD・間質性肺炎などの呼吸器疾患をお持ちの方
  • 心疾患・糖尿病・腎疾患などの基礎疾患がある方
  • 妊婦さん
  • ステロイド内服中、免疫抑制状態の方
  • 小児(特に5歳未満)

「息苦しい」「胸が痛い」「顔色が悪い」「ぐったりして反応が悪い」などの症状があれば、迷わず医療機関(救急を含む)にご相談ください。


8.まとめ:今年のキーワードは「H3が主役」「早めの流行」「学校中心の拡大」

  • 東京都では、2025年11月時点でインフルエンザ警報レベルの流行。
  • 流行株の中心はA型H3亜型で、A(H1N1)pdm09と少数のB型(ビクトリア系統)が続いています。感染症情報提供サイト
  • 昨シーズンはA(H1N1)pdm09優位でしたが、今季はH3にシフトしている点が大きな違いです。感染症専門医会
  • 潜伏期間は1〜4日、発症前日〜発症後5日程度は他人にうつしやすい時期です。感染症専門医会
  • 発症したら無理をせず、発症後5日+解熱後2日程度を目安に、ゆっくり休養をとりましょう。

参考文献・引用元(一般向けに抜粋)

  1. 東京都保健医療局「都内のインフルエンザ、警報基準を超える」(2025年11月13日)東京都交通局
  2. 東京都感染症情報センター「東京都インフルエンザ情報 Vol.28 No.7 第44週」東京都感染症情報センター
  3. 国立健康危機管理研究機構 国立感染症研究所「インフルエンザ疫学情報(2025年第44週)」感染症情報提供サイト
  4. 日本感染症学会「2024/25 シーズンにおけるインフルエンザの現況と今後の見通しに関する提言」感染症専門医会
  5. 一般社団法人日本感染症学会・国立感染症研究所ほか「インフルエンザ(季節性) 解説ページ」感染症専門医会
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