当クリニックで行っている予防接種
当クリニックでは、呼吸器専門クリニックとして感染症の重症化予防と健康維持 のために各種ワクチンを行っています。
予防接種は、個人を守るだけでなく、社会全体で流行を抑える「集団免疫」の形成にもつながります。
練馬区助成などに関しては、各ワクチンの箇所に貼付しております。
練馬区ホームページもご参照ください。
インフルエンザワクチン
ご高齢者など:高齢者等を対象とした季節性インフルエンザ予防接種費用の一部助成について
○ 種類(当院で対応可能なワクチン)
- 注射型:不活化ワクチン(2025年から3価に移行 A/H1N1・A/H3N2・B)
- 点鼻型:生ワクチン(フルミスト®:2歳以上18歳までが対象)
○ 対象
生後6か月以上で接種可。特に高齢者・基礎疾患のある方・小児に推奨。
○ 助成
練馬区では65歳以上は定期接種助成あり。小児(生後6か月〜小6)も任意接種の費用補助あり。
フルミスト®の特徴と有効性
- 注射ではなく、鼻腔にスプレー投与する生ワクチン。1回の接種で終了する。
- 針を使わないため小児や注射恐怖の方に適する。
- 海外データでは、特に小児において 発症予防効果が高い(注射型より優れるとする報告もあり)。
- 数に限りがありますので、ご希望の方はクリニックへご連絡ください。
有効性(インフルエンザワクチン全体)
- 高齢者:入院・死亡リスク低下が確立。
- 小児:集団での流行抑制・家庭内感染の減少に寄与。
新型コロナワクチン
○ 種類(当院で対応可能なワクチン)
- mRNAワクチン(ファイザー:コミナティ®)
- 組換えタンパクワクチン(武田薬品:ヌバキソビッド®)
○ 対象
65歳以上、または60〜64歳で重い心臓・腎臓・呼吸器障害のある方は定期接種対象(秋〜冬に年1回)。その他は任意接種。
○ 助成
令和6年4月以降は全額公費終了。定期接種は一部自己負担(練馬区助成あり)、任意接種は自費。
ヌバキソビッド®の特徴と有効性
- mRNAワクチンではなく組換えタンパクワクチン。保存安定性が高く、接種後の副反応(発熱や倦怠感など)が比較的軽度と報告。
- 臨床試験では、発症予防効果約90%を示し、特に従来株に対して有効性を確認。重症化予防効果も高い。
- mRNAワクチンにアレルギーや副反応で不安がある方にも選択肢となります。
新型コロナワクチンに関するエビデンス
- 接種により 重症化や死亡リスクが有意に低下。
- 日本感染症学会、日本呼吸器学会、日本ワクチン学会の3学会は2025年9月1日、今秋10月から始まる新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチンの定期接種を「強く推奨する」との共同見解を発表した。
帯状疱疹ワクチン
○ 種類
- 生ワクチン(ビケン水痘ワクチン):50歳以上、1回接種
- 不活化ワクチン(シングリックス®):50歳以上(18歳以上のハイリスク例含む)、2回(2か月間隔)
○ 助成
接種日現在、練馬区に住民登録があり、過去に公費助成を受けて帯状疱疹ワクチンを接種したことがなく、以下のいずれかに該当する方
令和8年度中に70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳になる方
令和8年1月~令和8年3月に50歳になった方で、接種可能な期間が短いために令和8年3月に接種完了ができなかった方を対象に、救済措置として令和8年7月31日まで接種期間を延長して助成を実施しています。
令和8年度中に65歳になる方
接種日時点に60歳~64歳で、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害で障害者手帳1級程度の障害がある方(身体障害者手帳等証明ができるものが必要)
(以上、練馬区ホームページから抜粋)
○ 有効性
シングリックス®は 90%以上の高い予防効果 を持ち、帯状疱疹後神経痛(PHN)も有意に減少。
肺炎球菌ワクチン
○ 種類
- 20価結合型ワクチン(PCV20:プレベナー20®)
○ 対象
接種日現在、練馬区に住民登録があり、過去に1度も区や他自治体の助成制度を利用して肺炎球菌ワクチンの接種を受けたことがない方
- 65歳の方
- 60歳以上65歳未満で心臓・腎臓・呼吸器の機能またはヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能の障害で身体障害者手帳1級程度の障害がある方(身体障害者手帳等証明できるものが必要です。)
注意1:年度末の年齢ではなく、接種日現在の年齢となります。なお、1.の方は65歳の誕生日の前日から、2.の方は60歳の誕生日の前日から接種が受けられます。
注意2:予診票が届いた場合でも、過去に区や他自治体の助成制度を利用して肺炎球菌ワクチンの接種を受けたことがある方は定期接種の対象外となります。
注意3:脾臓を摘出した方は、肺炎球菌ワクチン接種に健康保険が適用されます。接種を受ける前にかかりつけ医にご相談ください。(以上、練馬区ホームページから抜粋)
○ 助成
練馬区で定期接種対象は助成あり(自己負担5,500円、免除制度あり)。
○ 有効性
市中肺炎の2〜3割を占める肺炎球菌による 重症肺炎・菌血症の発症を有意に減少。
HPVワクチン(子宮頸がん予防)
練馬区:子宮頸がん(HPV感染症)予防
令和8年4月1日から、使用するワクチンが9価HPVワクチン(シルガード9)のみになりました。
高校1年生相当の女性の方は、定期接種として接種が受けられる最終年度にあたります。公費による接種を希望する方は、3月末までに接種を完了することをご検討ください。
1回目の接種を15歳になってから受ける場合、3回の接種を完了するには、9月までに初回の接種が必要です。
1回目の接種を15歳になるまでに受ける場合は、2回で接種が完了します(練馬区ホームページより抜粋)。
- 9価(シルガード9®:HPV6・11・16・18・31・33・45・52・58型)
○ 対象
接種日現在、練馬区に住民登録があり、小学6年生(12歳となる日の属する年度の4月1日)から高校1年生相当(16歳となる日の属する年度の3月31日)までの女性。
○ 有効性
接種により HPV感染予防効果95%以上。接種率の高い国では子宮頸がん発症が大幅に減少。
HPVワクチン(男性)
男性に対するHPVワクチンについて
HPV(ヒトパピローマウイルス)は、性交渉などを通じて感染する非常に一般的なウイルスです。
女性の子宮頸がんとの関連で知られていますが、男性でも
- 中咽頭がん(のどのがん)
- 肛門がん
- 陰茎がん
- 尖圭コンジローマ
などの原因となることが知られています。
近年は、男性に対するHPVワクチン接種の重要性も国内外で注目されています。
対象者
練馬区に住民登録がある
- 小学校6年生〜高校1年生相当の男性
(年度により変更される場合があります)
男性へのHPVワクチン接種が重要な理由
HPVワクチンには、
- HPV感染予防
- HPV関連疾患予防
- パートナーへの感染予防
といった意義があります。
特に近年は、喫煙歴のない方にもみられるHPV関連中咽頭がんが世界的に増加しており、男性接種の重要性が注目されています。
当院で使用するワクチン
当院では、9価HPVワクチン「シルガード9®」を使用しています。
シルガード9®は、複数のHPV型に対応しているワクチンで、現在日本でも広く使用されています。
接種スケジュール(シルガード9®)
15歳未満で接種開始
合計2回接種
- 1回目
- 2回目:6〜12か月後
15歳以上で接種開始
合計3回接種
- 1回目
- 2回目:2か月後
- 3回目:6か月後
練馬区の助成について(2026年度)
練馬区では、男性に対するHPVワクチン任意接種費用助成が行われています。
自己負担について
助成対象者は、公費助成により自己負担なく接種可能です。
※対象条件・接種回数などは変更される場合があります。最新情報は練馬区HPをご確認ください。
任意接種を受ける方法
接種を希望される場合は、
- 対象年齢・接種歴を確認
- 申請予診票の発行を申請 (こちらから)
- 接種当日は本人確認書類等を持参
となります。
当院でも練馬区男性HPVワクチン助成に対応しています。
副反応について
主な副反応として、
- 接種部位の痛み
- 腫れ
- 発熱
- 頭痛
などがあります。
- HPV感染率低下
- 尖圭コンジローマ減少
- HPV関連病変減少
が海外の大規模調査では上記が報告されています。
また、WHOやCDCでも男性へのHPVワクチン接種が推奨されています。
Giuliano AR, et al.
Efficacy of Quadrivalent HPV Vaccine against HPV Infection and Disease in Males.
N Engl J Med. 2011.
WHO Position Paper on HPV Vaccines. 2022.
CDC Human Papillomavirus Vaccination Recommendations.
日本脳炎ワクチン
○ 種類
不活化ワクチン(エンセバック®・ジェービックV®)
○ 対象
定期接種:生後6か月〜7歳半未満(1期)、9〜12歳(2期)。成人も任意接種可。
○ 有効性
90%以上の発症予防効果。発症時は死亡・後遺症率が高いため予防が極めて重要。
DTワクチン(二種混合:ジフテリア・破傷風)
○ 種類
不活化トキソイドワクチン
○ 対象
小学校6年生(定期接種、公費)。成人は破傷風トキソイドを10年ごとに追加推奨。
○ 有効性
ジフテリア・破傷風はまれですが発症すると重篤化率が高く、予防接種による抗体維持が必須。
MRワクチン(麻しん・風しん混合)
練馬区:MR(麻しん風しん混合)
○ 種類
生ワクチン(麻しん+風しん混合)
○ 対象
定期接種:1歳(1期)、小学校入学前1年間(2期)。成人は抗体がなければ任意接種推奨。
○ 有効性
95%以上の予防効果。風しんは妊婦感染で先天性風しん症候群のリスクあり。成人男性の抗体確認・接種も推奨。
ムンプスワクチン(おたふくかぜ)
練馬区:おたふくかぜ
○ 種類
生ワクチン(単独)
○ 対象
任意接種。1歳以上に推奨。小児科学会は 2回接種(1歳・年長時) を推奨。
○ 有効性
発症予防効果70〜90%。髄膜炎・難聴などの合併症リスクを大幅に減少。
当クリニックの姿勢
当クリニックは呼吸器疾患の重症化を防ぐ観点から、ワクチンの接種を重視しています。
さらに、帯状疱疹やHPVなど全身に関わる疾患を予防するワクチン、小児期に大切なワクチンも一部に対応しています。
喫煙や基礎疾患がある方は感染症で重症化しやすいため、予防接種と早期診断・治療の両面でサポートいたします。
上記以外のワクチンを当院で接種ご希望の方は電話で当院までお問い合わせください。