HOME » ブログ » 秋の花粉症はブタクサ・ヨモギ・カナムグラが原因?──症状の見分け方とView39で調べる「隠れた感作」|練馬区・大泉学園|松平 呼吸器内科・アレルギー科クリニック

クリニックブログ

  • 2026年8月21日

秋の花粉症はブタクサ・ヨモギ・カナムグラが原因?──症状の見分け方とView39で調べる「隠れた感作」|練馬区・大泉学園|松平 呼吸器内科・アレルギー科クリニック

「鼻水やくしゃみが止まらない」「目がかゆい」——花粉症というと春のスギ・ヒノキを思い浮かべる方が多いと思いますが、実は秋にも花粉症があります。原因は、道端や空き地、河川敷に生えているブタクサ・ヨモギ・カナムグラといった身近な雑草です。今回は、秋の花粉症の特徴と、原因を確かめる手がかりになるView39検査についてご説明します。

この記事でわかること

  1. 秋の花粉症の原因植物(ブタクサ・ヨモギ・カナムグラ)
  2. 春の花粉症との違い
  3. 今シーズン(2026年)の飛散傾向について
  4. 秋の花粉と「花粉食物アレルギー症候群(PFAS)」の関係
  5. 原因がわからない症状に:View39アレルギー検査
  6. こんな方はご相談ください
  7. 当院(大泉学園・練馬区)でできること

1. 秋の花粉症の原因は身近な雑草——ブタクサ・ヨモギ・カナムグラ

秋の花粉症の主な原因は、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラといった、道端や河川敷、空き地に生えている雑草の花粉です。日本医師会の広報資料(指導:岡山大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学 岡野光博准教授)によると、日本で最初に報告された花粉症はスギではなくブタクサ花粉症であり、キク科(ブタクサ、ヨモギ)やイネ科の草花はもともと牧草として持ち込まれたもので、水気の多い空き地や河川敷に群生しているため、そうした場所で遊ぶお子さんに強い症状が出やすいことも紹介されています。このほか、カナムグラやイラクサの花粉、時期によってはスギ花粉が秋に飛ぶこともあると報告されています。

秋の花粉(ブタクサ、ヨモギ、カナムグラなど)の飛散時期は例年8月から10月頃で、ピークは9月とされています。ちょうど今の時期は飛散が本格化するタイミングにあたります。

2. 春の花粉症との違い

症状そのものは、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、喉のかゆみなど、春の花粉症とほぼ同じです。一方で違いもあります。ブタクサやヨモギなどの草花は背が低く、スギやヒノキのように花粉が遠くまで飛ぶことはなく、飛散範囲はおおむね数メートル程度とされています。つまり「知らないうちに大量に浴びる」というより、「河川敷や空き地に近づいたときにまとまって浴びる」タイプの花粉症といえます。雑草の多い場所を避ける、草むらでの作業や外遊びの後は衣類や髪についた花粉を払う、といった対策が有効です。

秋は季節の変わり目で風邪をひきやすい時期でもあり、鼻水や喉の違和感を「風邪かな」と見過ごしてしまうことも少なくありません。春に花粉症の経験がある方が秋にも同じような症状を繰り返す場合や、風邪にしては症状が長引く場合、かゆみが強い場合には、秋の花粉症の可能性を考えていただくとよいでしょう。

3. 今シーズン(2026年)の飛散傾向について

今シーズンの秋花粉飛散予測について付記します。環境省が運用していた花粉観測システム「はなこさん」は令和3年度をもって事業が廃止されており、現在、環境省による全国的な秋花粉の自動観測・予測データは提供されていません。また日本気象協会(tenki.jp)は主にスギ・ヒノキなど春の花粉を対象とした予測を行っており、秋の花粉に関する全国的な数値予測は本稿執筆時点(2026年8月)で公表されていません。したがって以下は特定年の予測値ではなく、例年の傾向としてご参考ください。民間気象事業者の情報では、関東地方をはじめとする地域で8月下旬から9月にかけてブタクサ属の飛散が増え始めるとされており、実際の飛散状況は各気象事業者の観測情報でご確認いただくことをおすすめします。

4. 秋の花粉と「花粉食物アレルギー症候群(PFAS)」の関係

花粉症をお持ちの方の中には、特定の果物や野菜を食べたときに口の中や喉がピリピリする、かゆくなる、といった経験がある方もいらっしゃるかもしれません。これは「花粉食物アレルギー症候群(PFAS:Pollen-Food Allergy Syndrome、口腔アレルギー症候群)」と呼ばれる状態で、花粉のアレルゲンと構造の似たタンパク質を含む果物・野菜を食べることで起こる交差反応です。PFASの仕組みや原因食品との詳しい対応関係については、「花粉症の方が果物で口がかゆくなるのはなぜ?──View39から読み解く「花粉食物アレルギー症候群(PFAS)」」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

秋の花粉症の原因であるブタクサやヨモギも、PFASと関連があることが知られています。アレルギー検査試薬メーカーの資料(食物アレルギー診療ガイドライン等を参考文献として作成)によれば、ブタクサ花粉症の方はメロン・スイカ・ズッキーニ・バナナなどで、ヨモギ花粉症の方はセロリ・ニンジン・スパイス類(クミン、コリアンダーなど)で症状が出ることがあると報告されています(プロフィリンという共通のタンパク質による交差反応)。

国立成育医療研究センターが2025年に発表した出生コホート研究(前向き追跡調査、17歳青少年458名対象)では、花粉アレルギーのある青少年のうち11.2%がPFASを発症しており、原因食品として多かったのはリンゴ(45.1%)、キウイ(41.2%)、パイナップル(39.2%)でした。花粉症人口の増加にともない、PFASも今後さらに注目される分野と考えられます。

5. 原因がわからない症状に:View39アレルギー検査

秋の花粉症は原因植物が一つとは限りません。ブタクサ、ヨモギ、カナムグラ、ダニ、ハウスダストなど、複数のアレルゲンへの感作が重なっているケースもあり、症状だけから原因を絞り込むのが難しいことがあります。

そこで当院では、原因アレルゲンを一度に幅広く調べられる血液検査「View39」をご案内しています。View39は、サーモフィッシャーダイアグノスティックス社が開発し、LSIメディエンス社が検査受託している特異的IgE抗体パネル検査で、1回の採血でスギ、ヒノキ、ブタクサ、ヨモギ、ハンノキ属、シラカンバ属、カモガヤ、ダニ、ハウスダスト、ペットの毛といった吸入性アレルゲン19種類と、卵白、乳、小麦、そば、ピーナッツ、リンゴ、キウイ、バナナなど食物系アレルゲン20種類、あわせて39項目のIgE抗体を同時に測定できます。検査の詳しい流れや結果の見方は「花粉症・じんましん・鼻炎…その原因アレルゲンを調べる「View39」アレルギー検査とは」でご紹介しています。

秋の症状が本当に花粉によるものなのか、それともダニやハウスダストなど通年性のアレルゲンによるものなのか、あるいは複数が重なっているのかを確認する手がかりとして活用いただけます。またView39にはリンゴ・キウイ・バナナといった食物アレルゲンも含まれているため、前章でご説明したPFASが疑われる方のスクリーニングにも活用されています。

なお、アレルギー検査の結果は臨床症状とあわせて総合的に判断する必要があり、陽性であれば必ず症状が出る、あるいは検査を受ければ症状が改善するというものではありません。それでも、原因を客観的なデータとして把握できることは、今後の生活対策(花粉の多い場所や時間帯を避ける、室内の対策を強化するなど)や治療方針を考えるうえで、有用な情報になり得ます。

6. こんな方はご相談ください

  • 秋になるとくしゃみ・鼻水・目のかゆみが出る
  • 風邪だと思っていたが症状が長引いている、かゆみが強い
  • 特定の果物や野菜を食べると口の中や喉がかゆくなることがある
  • 何のアレルギーが原因か分からないまま、毎年同じ時期に症状に悩まされている

7. 当院(大泉学園・練馬区)でできること

松平 呼吸器内科・アレルギー科クリニックは、呼吸器内科とアレルギー科を専門とするクリニックです。秋の花粉症・アレルギー性鼻炎の診療とあわせて、原因アレルゲンを調べるView39検査、舌下免疫療法の適応相談などに対応しています。「いつもの風邪」で済ませず、症状が続く・強いと感じたら、一度原因を確かめてみることが、ご自身に合った対策や治療を選ぶ第一歩になります。原因がはっきりしない鼻炎やアレルギー症状にお悩みの方は、View39検査についても診察時にお気軽にご相談ください。

まとめ

  • 秋の花粉症は、ブタクサ・ヨモギ・カナムグラなど身近な雑草が原因で、8月下旬から9月にかけて症状が出やすくなります。
  • 症状は春の花粉症とほぼ同じですが、花粉の飛散範囲が狭く、身近な場所で浴びる点が異なります。
  • ブタクサ・ヨモギの花粉症は、メロンやセロリなど特定の食物との交差反応(PFAS)を伴うことがあります。
  • 原因が分からない場合は、View39アレルギー検査で花粉・食物を含む39項目を一度に確認できます。
  • 気になる症状のある方は、大泉学園・練馬区の当院にお気軽にご相談ください。

監修

松平 呼吸器内科・アレルギー科クリニック 院長 松平 秀樹

  • 平成 6年 東京慈恵会医科大学医学部卒業、医師国家試験合格
  • 平成 6年 東京慈恵会医科大学付属病院 研修医
  • 平成 8年 東京慈恵会医科大学 外科学講座入局
  • 平成12年 癌研究会附属病院 外科
  • 平成13年 東京慈恵会医科大学 呼吸器外科
  • 平成21年 独立行政法人国立病院機構東京病院 呼吸器外科
  • 平成22年 東京慈恵会医科大学葛飾医療センター 外科
  • 平成30年 東京慈恵会医科大学付属病院 呼吸器外科
  • 令和 4年 町田市民病院 外科(呼吸器外科担当部長)
  • 令和 7年 松平小児科 副院長
  • 令和 7年 水谷内科呼吸器科クリニック 開業
  • 令和 8年 松平 呼吸器内科・アレルギー科クリニック(クリニック名変更)

資格:医学博士 / インフェクションコントロールドクター / 日本呼吸器外科学会専門医 / 日本外科学会専門医

場所:練馬区東大泉6-51-4 TKマンション1F(大泉学園駅南口から徒歩4分)
電話:03-3867-8141
休診:木曜・日曜・祝日

参考文献

  1. 日本医師会「秋の花粉症-空き地や河原に注意-」(指導:岡山大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学 岡野光博准教授) https://www.med.or.jp/dl-med/people/plaza/392.pdf
  2. 環境省「環境省花粉観測システム(愛称:はなこさん)事業の廃止に伴う花粉自動計測器を用いた花粉観測の終了について」 https://www.env.go.jp/press/110339.html
  3. 日本気象協会 tenki.jp「スギ・ヒノキ花粉飛散情報」 https://tenki.jp/pollen/
  4. ウェザーニュース「花粉飛散情報【2026】」 https://weathernews.jp/pollen/
  5. LSIメディエンス「Viewアレルギー39」WEB総合検査案内(2026年8月時点)
  6. 国立成育医療研究センター「近年急増する『花粉食物アレルギー症候群』17歳で1割以上に発症~交差反応でりんご、キウイに特に注意~」(2025年10月21日プレスリリース) https://www.ncchd.go.jp/press/2025/1021.html
  7. サーモフィッシャーダイアグノスティックス「PFAS(花粉‐食物アレルギー症候群)関連する原因花粉の飛散時期と食物」(食物アレルギー診療ガイドライン2021等を参考文献として作成) https://corporate.thermofisher.com/content/dam/phadia/library/ja/IC_2112-ot-IC077-3_PFAS.pdf
  8. 食物アレルギーの診療の手引き2023(厚生労働省補助事業)

※ 本記事は医療・健康情報の提供を目的としたものであり、診断・治療を保証するものではありません。症状や治療方針については、必ず担当医師にご相談ください。記載内容は執筆時点(2026年8月)の情報に基づいています。本記事は医療広告ガイドライン(厚生労働省)を遵守して作成されています。

松平 呼吸器内科・アレルギー科クリニック
医師
松平 秀樹
診療内容
呼吸器内科・内科・アレルギー科
住所
〒178-0063
東京都練馬区東大泉6丁目51-4
TKマンション 1F
アクセス
西武池袋線「大泉学園駅」より徒歩4分
駐車場
なし(クリニック前にコインパーキングあり)
お支払い方法
現金のみ
診療時間日祝
9:00~12:00
15:00~18:00

★:9:00~12:00
◎:水曜午後(15:00~18:00)の外来担当は山田医師になります。
休診日:木曜日・日曜日・祝日

発熱外来は特別な時間を設けておりません。随時、受け付けております。
ご来院時の受付にて、症状を確認し院内感染予防のため、一般外来と異なる場所で検査・診察・会計を行っております。